① 東京高等裁判所平成28年1月20日判決・判時2292号58頁(民事)
脊髄障害のある男性が交通事故で後遺障害を負ったケースで,「既存障害と事故後の症状は同一部位とは認められない」として,車を運転していた女性側の控訴を棄却,一審(さいたま地方裁判所)判決の約414万円の支払いが支持された。
② 千葉地方裁判所平成28年2月23日(刑事)
イヤホンで音楽を聴きながら自転車を運転中歩行者の女性にぶつかり死亡させた重過失致死罪事件
禁固2年6ヶ月執行猶予3年(求刑・禁固2年6ヶ月)
③ 福岡地方裁判所平成28年2月26日判決(刑事)
70歳男性が歩道に乗り上げられた車にはねられ死亡した自動車運転処罰法違反事件(過失運転致死罪)
無罪
運転していた女性は,事故後睡眠障害の特発性過眠症と診断されたが,自覚症状がほとんどなく,運転を中止する義務があったと認めるには合理的な疑いの余地が残るとした。
④ 平成28年3月24日
警察庁は,高速道路の一部区間の最高速度を100キロから段階的に120キロへ引き上げる方針を決めた。
⑤ 平成28年10月7日
2018(平成30年)年以降のハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の新型車を対象に,車両接近通報装置を義務化。
現行の新車にはすべてのメーカーで標準装備されているが,ハイブリッド車(HV)や電気自動車などモーターで走るため音が静かすぎで,車の接近に気づかないことがあるため,国土交通省は道路運送車両法に基づく車の保安基準を改正。
同時に,2020年4月以降の新型車を対象に車の自動点灯機能を義務化した。
⑥ 徳島地方裁判所平成28年11月1日判決(刑事)
ポケモンGOをしていて女性2人をはね死傷させた自動車運転処罰法違反事件
禁固1年2月の実刑判決(求刑禁固1年8月)
⑦ 平成28年11月2日
厚生労働省は,柔道整復師の不正防止策をまとめた。
不正請求の疑いの強い施術所にはカルテの提出を求め,保険請求できる施術管理者になる条件を厳しくすることを柱とするもの。
⑧ 札幌地方裁判所平成28年11月10日判決(刑事)
平成27年6月,車2台で暴走し,一家5人を死傷させた危険運転致死傷罪等事件
懲役23年の実刑判決(求刑懲役23年)
⑨ 平成28年11月18日
国土交通省は,平成29年6月に道路運送車両法の保安基準を改正し,シートベルトを全席義務化する。
⑩ 平成29年4月から
東京海上日動火災保険は,自動運転中の事故を自動車保険の補償対象に加える。
自動運転システムの欠陥などが判明している場合,事故原因が不明で運転者に責任がなくても,保険金を支払う。